特定技能「資源循環」はいつから?試験・受入れ上限・認証要件
投稿日:2026.10.12
廃棄物の選別など、中間処理の現場で人材確保にお困りではありませんか。特定技能制度に新たに加わった資源循環分野では、廃棄物処理事業者による外国人材の受入れに向けた準備が進んでいます。2026年8月には分野別の協議会が発足し、受入れ企業に求められる入会基準(優良機関認証の基準)も公表されました。
ただし、廃棄物処理に関わるすべての会社・作業が対象となるわけではありません。今回は、産業廃棄物・一般廃棄物の中間処理を行う企業様に向けて、現在の準備状況、評価試験の予定、受入れ上限、企業要件を公式資料に基づいて整理します。
特定技能「資源循環」の準備状況(2026年10月12日時点)
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 対象分野への追加 | 2026年1月23日 分野別運用方針が閣議決定 |
| 上乗せ基準告示(特定技能) | 2026年7月30日 環境省告示第36号 |
| 分野別協議会 | 2026年8月27日 第1回協議会を開催し、規約・入会基準・行動規範などを決定 |
| 協議会への入会申請 | 入会受付に向けて準備中(第1回協議会では、2026年10月末頃までに受入れ支援サイトへ申請フォームを設置する予定と説明。確定日ではありません) |
| 特定技能1号評価試験 | 2026年度内に実施開始予定(日程・実施国等は未公表) |
| 特定技能の運用要領別冊 | 未公表(環境省は「詳細決まり次第お知らせ」と案内) |
上乗せ基準の告示や協議会の発足など、制度の枠組みは整いつつあります。一方で、試験日程と協議会の入会受付は、確認日時点で公表されていません。
特定技能「資源循環」の受入れはいつから?
資源循環分野は、2026年1月23日の閣議決定で、特定技能(あわせて育成就労)の対象分野に追加されました。なお、技能実習制度に代わる育成就労制度は2027年4月1日に始まりますが、本記事では即戦力人材を受け入れる特定技能1号について解説します。
資源循環分野の受入れについて、環境省の概要資料は2027年4月頃の受入れ開始(予定)を示しています。また、環境省が案内する受入れ支援サイトのFAQは、実際の外国人の受入れ開始が2027年度中に可能となることを目指すと説明しています。
したがって、採用計画を「2027年4月に必ず就労開始できる」と固定することは避け、試験、協議会への入会、在留手続きの正式な案内を確認しながら進めることが大切です。
資源循環の特定技能評価試験はいつ始まる?
資源循環分野 外国人材受入れ支援サイトのFAQでは、特定技能1号で就労するための技能評価試験(資源循環分野特定技能1号評価試験)について、2026年度内に実施開始予定と案内されています。「2026年度内」は、2027年3月末までを指します。
ただし、具体的な初回試験日・申込開始日・実施国・会場・受験料などは、確認日時点では公表されていません。環境省の試験情報は「詳細決まり次第お知らせします」とされ、受入れ支援サイトの試験実施機関の案内も準備中です。なお、第1回協議会の議事概要によると、産業廃棄物と一般廃棄物の中間処理で特定技能評価試験は共通となるのかという質問に対し、環境省が「ご理解のとおり」と回答しており、共通の試験となる見込みです。
「年度内の開始予定」と「試験日程が確定したこと」は区別し、候補者の募集や採用時期を検討しましょう。
技能試験に加えて日本語能力も必要です
特定技能1号では、分野の技能評価試験に加えて、日本語能力の要件を満たす必要があります。分野別運用方針では「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上とされ、受入れ支援サイトではJFT-Basic(A2.2相当以上)やJLPTのN4合格等が例示されています。
資源循環の受入れ上限数と対象期間
| 制度 | 受入れ上限 | 対象期間 |
|---|---|---|
| 特定技能1号 | 900人 | 2026~2028年度 |
資源循環分野全体の受入れ見込数として「4,500人」という数字も公表されていますが、これは育成就労(3,600人)を含む合計です。特定技能1号の上限は900人である点にご注意ください。
いずれも2028年度末(2029年3月末)までの全国・分野全体の人数であり、年間の人数や1社当たりの人数ではありません。分野別運用方針では、見込数を超えることが見込まれる場合などに、在留資格認定証明書の交付の一時停止を求める仕組みも定められています。特定技能1号の枠が限られていることを踏まえ、採用人数と時期を具体的に検討しておきたいところです。なお、ご相談や採用の内定によって受入れ枠を確保できるわけではありません。
特定技能「資源循環」の対象業務と対象事業者
資源循環分野の業務区分は「廃棄物処分業(中間処理)」です。一般廃棄物・産業廃棄物の両方が対象で、選別、破砕、圧縮、解体、焼却、中和などにより、廃棄物の減量化・再資源化等を行う業務が想定されています。扱う廃棄物の品目や処理方法は、対象となるかどうかに関係しないとされています。また、破砕・中和・焼却等の設備操作など、同じ業務に従事する日本人が通常行う関連業務に付随的に従事することは差し支えありません。
一方で、収集運搬だけを行う事業者は対象となりません。対象事業者は、廃棄物処理法上の処分業者のほか、再生利用認定・広域認定・無害化処理認定を受けた事業者、各種リサイクル法の認定事業者やその委託先なども分野別運用方針の別添に列挙されています。自社がどの類型に当たるかは、許可証・認定書で確認しておきましょう。
協議会への入会と「優良機関認証」の基準
受入れ企業は、受入れ前に資源循環分野特定技能・育成就労協議会へ入会する必要があり、入会にあたっては協議会による書面・実地での確認(優良機関認証)を受けます。この確認は受入れ後も2年に1回(書面及び立入検査)行われ、認証されなかった場合は受入れ要件を満たさないこととなります。
2026年8月27日の第1回協議会で決定された入会基準では、主に次の内容が定められています。
- 告示に定める対象事業者に該当し、廃棄物の中間処理(減量化、減容化、安定化及び安全化)を行っていること
- 廃棄物処理法に基づく優良産廃処理業者(いわゆる優良認定)であること、または協議会の基準により優良産廃処理業者に相当する者と認められること
- 労働安全衛生法に基づく安全衛生推進者または衛生推進者を選任していること(常時使用する従業員が10人以上の場合は安全管理者の選任)※下記の注をご覧ください
- 次のいずれか一つ以上に該当すること:厚生労働省の安全衛生優良企業公表制度の認定、ISO45001の認証、JIS Q 45100の認証
※安全管理者の選任について:公表された協議会の入会基準には、常時使用する従業員が10人以上の場合、安全管理者を選任する旨が記載されています。これは労働安全衛生法の一般的な選任義務(清掃業・製造業などの政令で定める業種で、常時50人以上の労働者を使用する事業場に安全管理者の選任義務。10人以上50人未満の事業場は安全衛生推進者等の選任)とは異なるため、入会準備にあたっては協議会事務局に具体的な取扱いをご確認ください。
つまり、既存の優良認定(またはそれに相当すること)に加えて、労働安全衛生面の体制や認証も求められます。ISO45001などの取得には一定の期間がかかることも考えられるため、現在の取得状況を早めに確認しておくことをおすすめします。
入会申請については、第1回協議会の議事概要に、事務局と環境省とで協議のうえ2026年10月末頃までに受入れ支援サイトに入会のための申請フォームを設置する予定であること、申請後は事務局が審査し、入会基準を満たす場合に入会を認めることが記載されています。これは協議会で説明された予定であり、確定した受付開始日ではありません。受入れ支援サイトの協議会ページでは、確認日時点で入会方法は「準備中」とされています。
雇用形態と登録支援機関への委託
資源循環分野の特定技能外国人は直接雇用に限られ、派遣による受入れはできません。受入れ企業(特定技能所属機関)は、分野別協議会の構成員となることに加え、協議会や環境省が行う調査・指導などへの協力、本人の求めに応じた実務経験を証明する書面の交付が求められます。
1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を登録支援機関に委託することもできますが、その場合は、協議会や環境省の活動に必要な協力を行う登録支援機関に委託していることが条件とされています。委託先を選ぶ際は、分野特有のこの条件も確認しておきましょう。
2027年に向けて、今から始めたい受入れ準備
- 許可・事業内容を確認する
処分業の許可や各種認定と実際の中間処理工程を整理し、対象事業者に該当するか確認します。 - 任せたい業務を整理する
選別等の中間処理と収集運搬を分け、配置予定の作業を明確にします。 - 入会基準に照らして体制を点検する
優良認定(または相当する基準)、安全衛生推進者・安全管理者の選任、安全衛生優良企業認定・ISO45001・JIS Q 45100の取得状況を確認します。 - 採用計画と支援体制を具体化する
求める経験・日本語力、採用人数、待遇、住居、通勤、安全教育の方法を検討し、義務的支援を自社で行うか登録支援機関に委託するかを決めます。
試験日程や入会受付の発表を待つ間にも、企業側で進められる準備があります。発表後に要件の確認や受入れ体制づくりに着手すると、希望する採用時期に準備が間に合わないことも考えられます。
よくあるご質問
Q. 収集運搬のみの会社でも受け入れられますか?
A. 受入れ支援サイトのFAQでは、収集運搬のみを行う事業者は資源循環分野での受入れはできないとされています。
Q. 一般廃棄物の中間処理でも対象になりますか?
A. 対象です。一般廃棄物・産業廃棄物のどちらの中間処理も対象とされ、第1回協議会の質疑では、特定技能評価試験も共通となる旨の回答が環境省からありました。
Q. ISO45001は必須ですか?
A. 入会基準では、安全衛生優良企業公表制度の認定、ISO45001、JIS Q 45100のいずれか一つ以上が求められています。ISO45001に限られるわけではありません。
Q. 今すぐ外国人を資源循環分野で採用できますか?
A. 現時点では、特定技能としての就労開始に必要な準備(評価試験の実施、協議会への入会受付、特定技能の運用要領別冊の公表など)が整っていません。ただし、対象業務の確認や採用計画、入会基準を踏まえた受入れ体制の準備は進められます。
Q. 支援業務は登録支援機関に委託できますか?
A. 委託できます。ただし資源循環分野では、協議会や環境省の活動に必要な協力を行う登録支援機関に委託していることが条件とされています。
Q. 技能実習を修了した人材は、試験が免除されますか?
A. 日本語試験と技能試験で扱いが異なります。
- 日本語試験:出入国在留管理庁の特定技能運用要領では、技能実習2号を良好に修了している場合、原則として、修了した職種・作業の種類にかかわらず日本語能力水準の試験等による証明は不要(N4レベルの試験免除)とされています。
- 技能試験:技能実習2号の職種・作業と従事する業務に関連性が認められる場合に免除される仕組みですが、資源循環分野でどの職種・作業が該当するかは、確認日時点で特定技能の運用要領別冊が公表されていないため確認できません。今後公表される運用要領等でご確認ください。
資源循環分野の外国人採用は、サファルタへご相談ください
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「当社の処理工程は対象になるのか」「入会基準を満たしているか」「支援業務を登録支援機関に委託したい」など、採用方針が固まっていない段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。
2027年に向けて無理のない受入れ計画を立てるためにも、早めにご相談いただけますと幸いです。

