2026年は「制度実装の年」──監理団体が今、準備すべきこと
投稿日:2026.02.06
2027年4月から予定されている育成就労制度の開始に向け、技能実習制度を取り巻く環境は大きな転換点を迎えています。
現在「監理団体」として活動されている組合・団体が、
今後どのような準備を進める必要があるのかについて、
実務の視点から整理します。
なぜ「今」準備が必要なのか
制度スケジュールを俯瞰すると、
2026年は単なる準備期間ではなく、「制度実装の年」と位置付けられます。
- 2025年:制度の詳細ルール(基本方針・主務省令・分野別運用方針)が出揃う
- 2026年:監理支援機関の許可申請が本格化(施行日前申請が可能)
- 2027年4月:新制度スタート(育成就労者の受入開始)
特に重要なのは、
育成就労者を受け入れる前提として「監理支援機関の許可」が必要という点です。
許可取得が遅れれば、その後の
- 受入企業側の育成就労計画認定
- 採用スケジュール
にも影響が及ぶことになります。
監理団体に求められる「2つの手続き」
新制度への移行にあたっては、
監理団体側で段階的に2つの手続きが求められます。
① 監理支援機関の「許可申請」
以下の点が主な審査対象となります。
- 財産的基礎
- 組織体制
- 外部監査体制
- 中立性の確保
② 育成就労計画の「認定申請」
こちらは受入企業側の申請ですが、
①の許可取得が前提条件となります。
つまり、
監理支援機関の許可申請が全体スケジュールの起点になります。
許可申請「前」に整理しておくべき実務項目
許可申請は、書類を揃えれば終わりというものではありません。
多くの団体で、申請前の実務整理に時間を要すると想定されます。
代表的なポイントは以下のとおりです。
・定款の目的変更
「育成就労監理支援事業」に対応した目的追加が必要となり、総会決議・登記変更を伴うケースが一般的です。
・送出機関との協定書見直し
技能実習を前提とした契約内容を、新制度に合わせて整理する必要があります。
・内部体制の再設計
- 監理支援責任者
- 相談・通報体制(多言語対応含む)
- 外部監査体制の確保
など、制度要件を満たす体制づくりが求められます。
・各種規程類の点検
監理費表、個人情報管理、文書保存ルールなど、既存規程の見直しが必要となるケースも少なくありません。
組合員(受入企業)対応も重要なテーマ
新旧制度の併存期間中は、
技能実習生と育成就労者が混在する可能性があります。
- 労働条件通知書の違い
- 契約書・覚書の再整理
- 「いつから新制度で受け入れられるのか」という質問への対応
こうした点について、
組合員企業への丁寧な情報提供が不可欠になります。
対応が遅れると、
団体としての信頼性に影響が出る可能性も否定できません。
新制度ならではの注意点
育成就労制度では、技能実習制度とは異なるルールが適用されます。
- 転籍制限期間と処遇改善義務
- 送出機関費用の本人負担上限
- 分野別協議会への加入義務
- 分野ごとの上乗せ要件
これらは、
制度理解だけでなく実務設計とセットで考える必要がある論点です。
最後に:早めの情報整理が鍵になります
2026年は、多くの監理団体が一斉に動き出すことが想定されます。
申請窓口の混雑や審査の長期化といったリスクも指摘されています。
その意味でも、
「いつかやる」ではなく
「今のうちに整理しておく」
ことが、結果的に大きな差につながります。
株式会社サファルタでは、
外国人材を取り巻く制度動向や実務上の論点について、
今後も情報提供を続けてまいります。
引き続き、本サイトの記事をご参考いただければ幸いです。

